「余命10年」小坂流加|感想・限られた時間のリアルな愛と言葉が刺さる

余命10年

今回紹介するのは、「余命10年」著:小坂流加です。

余命10年

★2018年9月現在30万部突破!!

★第6回静岡書店大賞 映像化したい文庫部門 大賞受賞!!(実行委主催 静岡新聞社/共催 静岡放送)

★SNSでも大反響の、いまいちばん泣ける恋愛小説。

~あらすじ~

20歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。

笑顔でいなければ周りが追いつめられる。

何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。

未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。

そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。

涙よりせつないラブストーリー。

”「BOOK」データベースより”

目次

「余命10年」を読んだ感想:限られた時間が教えてくれる、今という時間

余命10年

主人公と同じく、難病を患っていた著者の小坂は、この文庫版の編集が終わった直後に病状が悪化してしまいました。

刊行を見ることなく、発売3か月前の2017年2月に逝去しています。

「もし、自分の人生があと10年しかなかったら、あなたはどう生きますか?」

そんな問いかけから始まる一冊、『余命10年』。

映画化され、2022年3月4日に公開した有名な作品。

作者・小坂流加さんが、自らの病と向き合いながら紡いだこの物語は、読む人の心を静かに、深く揺さぶります。

物語の主人公は、20歳で不治の病にかかり、「余命は10年」と宣告されます。

「恋はしない、夢も見ない」と自分を抑えながら生きる彼女の目線を通して、人生の儚さ、愛することの重み、そして日々を生きる尊さが描かれています。

この作品は、涙を誘う悲しいだけの小説ではなく、むしろ、読むほどに「今」を大切にしたくなる、そんな前向きな力に満ちた物語でもあります。

本作が大きな話題となった背景には、作者自身が執筆後にこの世を去ったという現実もあります。

けれどそれ以上に、多くの読者が「大切な人にすすめたくなる本」としてこの作品を手に取り、ページをめくってきたのだと思います。

大切な人を思い浮かべながら読みたくなる一冊。

静かな夜に、あなたもそっとページをめくってみては?

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小坂流加

■主な作品

◎『余命10年』(2017年 文芸社)

代表作であり、最も知られている作品。
主人公が「余命10年」と宣告されるという重いテーマを扱いながらも、透明感ある文体と希望を感じさせる描写で多くの読者を惹きつけました。
累計発行部数は100万部を突破し、2022年には小松菜奈さんと坂口健太郎さん主演で映画化もされました。

◎『生きてさえいれば』(2019年 文芸社)

死を目前にした少女が残した物語として出版。
実はこの作品は『余命10年』と同時期に執筆された姉妹作的な位置づけで、こちらも生と向き合うテーマが中心。
著者が亡くなった後に刊行され、彼女の「遺作」として注目を集めました。

・特に『余命10年』は、出版当初は大きな話題にならなかったものの、読者の心を確実に掴み、SNSや書店員の間で徐々に支持を広げていきました。
のちにメディア化されたことで、彼女の存在と作品の背景が広く知られるようになりました。


まとめ 限られた時間に向き合ったリアルなことば

余命10年

小坂流加さん自身も、若くして難病を患い、長い闘病生活を送っていました。
医師から完治の見込みがないと告げられ、「限られた時間の中で、自分にできることをしたい」という思いから執筆を続けたとされています。

彼女が書いた『余命10年』は、単なるフィクションではなく、命と向き合いながら生きた彼女自身の想いがにじみ出ている作品です。
そのため、作品の中にある言葉の一つひとつがとてもリアルで、読者の心に強く刺さります。

実際、小坂さんは作品の刊行後まもなく、2017年2月に35歳という若さでこの世を去りました。
それでもなお、彼女の紡いだ物語は、今も多くの人の心に生き続けています。

ぜひ、一読ください。

次におすすめの1冊

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余命10年

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